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自民新総裁は菅さん
相続分の確定

2020年9月14日自民党は新総裁に菅さんを選出しました。534票中377票でした。官房長官としての実績が、長期安倍政権の後継者にふさわしいと考えられたのでしょう。決してリーダータイプにもみえないし、参謀役というよりは女房役に近い感じをうける方ですが、果たしてどんな総理大臣になるのでしょうか?意外性があるかもしれないし、お人柄はよさそうなのが何よりですが。私の母が秋田なのでちょっと応援したい気もします。

一方で、国勢調査は100年目だそうです。27言語に対応するということです。移民国家にはならないと思いますが、外国人の方をコントロールしながら、そして日本のよさを保ちながら、働き手を確保していくのが課題ですね。サッカーでもテニスでも、差別が問題になっていますが、日本にきてる外国人には、気持ちよく働いてもらって、日本と日本人と日本文化を好きになってほしいものです。

今回は、相続にまつわる問題の中で、「相続分の確定」について考えてみようと思います。

目次

相続分の種別

相続分というのは、共同相続人がいる場合の、各共同相続人の相続財産に対する分け前になります。
「指定相続分」と「法定相続分」があります。さらに、「具体的相続分」や「一応の相続分」などという言葉が出てくると、何が何だか難しくなってしまいます。
相続人に対して不公平にならないようなルールがあり、あるいは相続税の計算もあり、いろいろな段階で言葉を使い分けてるとお考えください。

指定相続分

遺言で「誰々に何割とする」というような内容が指定相続分に該当します。
でも、普通は「土地は誰々、預金は誰々」といような遺言のほうがわかりやすいですよね。この相続分の指定を遺言で第三者に委託できると民法は規定しています。

一部の相続人の相続分だけを指定した場合は、他は法定相続分によるとされています。

法定相続分

法定相続人が配偶者と子3人の場合は、配偶者が1/2、子はそれぞれ1/6と法的に決められているのがいわゆる法定相続分です。
配偶者が別格で、あとは、第一順位が子、第二順位が尊属(親)、第三順位が兄弟姉妹です。
1. 配偶者と第一順位の場合:配偶者1/2、子1/2
2. 子がいないとき、配偶者と第二順位:配偶者2/3、尊属1/3
3. 子、尊属がいないとき、配偶者と第三順位:配偶者3/4、兄弟姉妹1/4
という分け前が、民法900条で決められています。
子などが複数いれば平等に分けることになります。また、配偶者がいなければ子が全部、子もいなければ尊属が全部、子も尊属もいなければ兄弟姉妹が全部ということになります。

具体的相続分

遺産分割の分配の前提が「具体的相続分」です。
具体的といいますが、あくまでも計算上の割合です。
これまで説明した相続分に対して、二つの修正点があります。
それが「特別受益」と「寄与分」です。

特別受益

共同相続人の中に、贈与や遺贈を受けた人がいる場合の計算方法です。
相続財産にその贈与を加えたものが、民法上の「みなし相続財産」で、各共同相続人の相続分は、「一応の相続分」となります。
さらに、特別受益を受けた相続人について、特別受益額を控除し、残額をこの者の「具体的相続分」とします。
あれ??計算上の割合のはすが、額が出てくる??
ま、細かいことは気にしないことにしよう。

特別受益の持戻しと免除

特別受益を控除することを「持戻し」といいます。
他の相続人から主張することになります。もちろん、主張なければそのままです。
せっかくあげたのを戻すわけですから、被相続人は、戻さないという意思表示ができ、「持戻し免除」といいます。免除の意思があったという主張をして対抗することになります。
新民法では、配偶者に持戻し免除の制度ができました。(6/9ブログ参照)

特別受益の問題

1. 「この財産は誰々に相続させる遺言」の対象財産
  遺贈と同様に取扱うことになります。
2. 一部の子だけが受け取った婚姻や養子縁組の持参金・支度金
  持戻し対象となる代表的なものです。
  結納金は相手のため、挙式費用は親のためとして、持戻し対象に含まれないとされます。
3. 一部の子だけが受け取った大学の学費
  扶養の範囲内であれば、認められません。
4. 共同相続人の一人だけがもらう生命保険金
  他と比べ不公平が著しいときだけ対象となります。
5. 死亡退職金
  持戻し対象とすべきでないとされます。
6. 相続の放棄
  特別受益を受けた者が相続の放棄をした場合、持戻しの対象とはなりません。

みなし相続財産の算定

積極財産だけで債務は計算にいれないこととされています。
また、贈与は加算し、遺贈は加算しないこととされています。
遺贈はこれから分ける遺産の中にまだあるから、重複するからでしょうか。
また、遺産算定基準時は、相続開始時になります。

具体的相続分の確定

妻、子A,B,Cで2億円を相続するとします。
子Aは4,000万の贈与、妻は遺言で2000万の遺贈とします。

みなし相続財産は 2億4000万です。
計算すると 
 妻は 24,000×1/2=12,000
A 24,000×1/6= 4,000
B 24,000×1/6= 4,000
C 24,000×1/6= 4,000

特別受益を控除します
 A 4,000-4,000=0
妻 12,000-2,000=10,000

遺産から遺贈を分けます
  20,000-2,000=18,000

具体的相続分は
 妻:A : B : C=10,000 : 0 : 4,000 : 4,000=5 : 0 : 2 : 2

遺産と遺贈をおのおのに加えると法定相続分に戻ります。

まずはお問合せください

自民党新総裁は菅さんになりました。その中で「相続分の確定」の概要がおわかりいただけたと思います。寄与分は次回とさせていただきます。

いずれにしましても、不安な状況が続くなかで準備が欠かせないようです。

まずはお問合せください。より良い人生のために、相続・終活のお手伝いをいたします。

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