2023年４月16日、都内で891人が新型コロナに感染しました。前週の同じ曜日から56人減り、１週間平均は1,109.4人で前週比104.4%でした。先週に続き安定しています。

東京大学の教授が、アカデミックハラスメントとして３月20日付けで停職1か月の懲戒処分となりました。教授は、2020年秋から約3カ月間、博士論文に対する助言や指導をメールで再三求められていたにもかかわらず、具体的な指導をしませんでした。提出期限のおよそ3週間前になって、文献不足の指摘といった具体的な指導をしたということです。教授は「教育指導上の効果を狙っていた」と話しているそうです。
東大には、ハラスメント相談所とハラスメント防止委員会が設置されています。セクハラやアカハラ、パワハラなどのハラスメントの相談を受け付けていて、相談件数は年々増えているそうです。「事案が増えているというよりは、相談が寄せられやすくなった」という分析のようです。
早稲田ではセクハラの裁判があったばかりです。大学院で指導教官だった文芸評論家の渡部直己氏からセクハラを受け、大学も適切さを欠いた対応をしたとして、元院生で詩人の深沢レナ氏が渡部氏と早大に計660万円の損害賠償を求めたものです。ふたりきりでの食事などを求められ、「俺の女にしてやる」と言われたとあります。大きな精神的ダメージから退学しましたが、ハラスメント防止室は、退学者の訴えは取り上げないと受け取れる対応をしたということです。東京地裁は双方に合わせて約60万円の賠償を命じました。
セクハラももちろんですがアカハラも許されないことですから、こういう状況は、学生の立場を守ることにつながるので、いいことですね。

保釈中の被告に裁判所がGPS端末を装着させる刑事訴訟法改正案が13日衆院を通過しました。日産自動車元会長、カルロス・ゴーン被告のレバノン逃亡がきっかけですね。他にも保釈中の被告が逃亡するケースが相次いだそうです。GPS端末は新たに開発する方針で、法務省と最高裁が現在、民間企業に試作を委託し実証実験を進めているようです。防水機能や衝撃への耐性のほか、つけた状態で充電できる機能が必要で、違反を確実に検知できる性能に加え、周囲に分からない工夫の必要かもしれません。米国では重さ160グラムの端末を足首に装着し、2時間程度の充電で約60時間使用でき、防水加工も施されています。欧米では性犯罪で服役後に出所した人にGPS端末を装着させ、再犯防止を図る制度もありますから、日本でも拡大されるかもしれません。見守りましょう。

トルコ・シリア大地震で被災者を支援する野口健さんの活動は、最初の１カ月で約６０００個の冬山用寝袋を届け、次に１万１０００個以上のソーラーランタンが届けられたそうです。トルコのギュンゲン駐日大使からの感謝の言葉に対して、「テヘランの恩返し」と回答したそうです。１９８５年のイラン・イラク戦争で、テヘランに取り残された邦人２１５人をトルコ航空機が決死の飛行で救出してくれたことがあったことを感謝したものです。これに対してギュンゲン大使からは「１８９０年のエルトゥールル号遭難で日本人に助けてもらったことは決して忘れません。イランでの救出はその恩返しだったのです」。
この事件はトルコ使節団一行が明治23年9月帰国の途において和歌山沖で台風に遭遇したものです。587名が殉職、生存者わずかに69名という大海難事故となりました。地元では生存者の救助、介護、また遺体捜索、引き上げにあたり、全国から義金、物資が寄せられました。生存者は日本海軍により翌年1月2日、無事イスタンブールに入港、トルコ国民の心からの感謝に迎えられました。お互いに「恩返し」を忘れないで繰り替えすというのは、日本とトルコの絆であり、いいことですね。